草書木簡を見て
淡遠4月号で児童臨書の参考として漢の草書木簡を紹介しました。
いつも私なりの作品に関する紹介を書いているのですが、
回を重ねるごとに対象が子どもではなくなっている気がします・・・(笑)


以下、草書木簡の紹介文です。

今回の作品は草書木簡といわれる書体で、黄龍元年(前漢四九年)の文書とされているものです。

この時代、紙はまだ高価なものだったため、
代わりに竹や木を割いて細長い簡を作りそこに字を書き、
絹の糸でつづられていたと伝えられています。
この作品のように竹や木に書かれているのものを木簡と呼び、
草書体で書かれているので、草書木簡といわれています。

隷書が文字の主流だったこの時代に、
日常的に文字がたくさん使われていく中で草書が出来るのですが、
この作品はまさにその初めの頃のものです。
多くの文字が草書になっていますが、その中に隷書の特徴である八分が使われています。
また、右に回転する線が見られますが、ここから実用的に書かれた速さを感じます。
隷書のような横広いゆったりした形に、文字と文字の間の流れが加わりとても面白い形になっていますね。

文字はこのように、人がたくさん書いていく中で形をどんどん変化させて来ました。
皆さんも、ノートにたくさんの字を書く時に少しくずしたり、
つなげたり、はぶいたりしたことはないでしょうか。
そんな文字を漢字テストの答えに書いたら、たぶん×になるでしょう。
だけど、今ノートに書いている文字がとても魅力的な文字かもしれません。
一つの文字の形は一つだけではありません。
たくさんの種類があり、辞書に載っていないものも歴史の中ではたくさんあるのです。
文字の歴史を知りながら、自分の字の良いところを育てていきましょう。



こちらは、その作品をみて児童が書いたものです。

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とても大らかに書いています。
今まで提出されていた作品は名前がいつも平仮名で書いてあったのですが、
今回は漢字に挑戦しています。
この名前の雰囲気、とても草書木簡の空気に似ています。
のびのびと筆を動かし、でも、しっかり見ている。
大人はこの「のびのびと」がなかなか難しい。
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by fujimi_maesaki | 2013-06-06 11:34 | 児童臨書
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